地域生活を考えよーかい

尼かん・いたみんネット

2002/8/16 尼かんネット会議の報告

8月度尼かんネットの報告です。

掲載日:2002年8月21日
文責:尼崎の生活支援を考えるネットワーク事務局
李 国本 修慈


 19時から参加者10名によって行われました。順次内容です。

 ひとつは「セルフケアマネジメント」の書式作成にあたっての目的の確認を行いました。別紙にも書き記した通りの、現状の尼崎において、個々人で自らのプランをたて、それを明確に表示するということが第一目的ということで、その目前の目標は適正なニーズが反映されたプランによる支給決定が支援費支給申請時に行われることということです。

 ただ、ここでも危惧されるのは、不支給決定に陥る、もしくは削減決定(こんなんあるのかしら・・・、妥協とか)時のフォローアップ体制もないということ。

 ここいらのシステム作りも急務ではあるのと同時に、ひとつはサービス提供先の拡充が必要ではないかということで、ホームヘルパーの養成(量的というのはもちろんだが、現行ヘルパー=多くは高齢者介護ヘルパーへの質的な意味も込めて)も必要ではないかということで、先月7月17日付けの通知書「支援費制度下におけるヘルパー要件」を参照し、今後の県の意向及び、県とのお話しをする必要があるということが指摘されました。

 そして、長期的な目的として、地域サービス基盤の整備にも、個々人のプランを持って役立てて行きたいということ。ニーズを明確にすることによって供給量(必要量)が明確になっていく・・・と考えるのですが、これについても「適正なニード」を推し量るには(適正なセルフマネジメントを行うにしても)、「充分な情報提供」が必要で、「経験のないものをイメージできない」といった指摘がありました。また、尼かんネットで作成しようとしてる「サポート事業等のハンドブック(?)」の完成も急務ではないかと感じられました。

 それと、周囲が適正なニードであると思われることも、当人の家族がその表出を拒むケースが少なくはないといった指摘もありました。

 基盤整備に関しては、現在「短期入所(ショートステイ)」事業について、ここ(阪神間)では大きな問題となっている訳ですが、支援費に移行しない(であろう・・・99%、実は8月の厚労省のQ&Aにも未だ曖昧な記述はありましたので・・・)「緊急一時保護家庭制度」の行方はかなり微妙であるといえると思います。平成13年度における「緊急一時保護家庭」での事業額が尼崎(ヴィ・リールとぷりぱ)で約1900万ということで、これが支援費に乗らずに窓口が市に移管となった時(来年度がそうです)、事業主体も市になるとすると、当然事業費負担の折衝(これまでは100%県の負担でした=県単の事業)などが行われるのですが、これについては本日22日に尼崎市と兵庫県でお話し合いがなされるということで、明日には事務局大野さんが尼崎市に報告を受けに行くということで、結果も報告致します。

 これまでの市の見解(注・・・非公式な見解です)では、新規事業となる部分においては全くの未定の状況であるとのことだそうです。結果いかん(と言ってもおそらく結果・・・例えば市がいくら出す・・・などの、は出ないと思いますが)では、今後、制度の全廃はもとより、利用規定の改悪、はたまた自己負担の増額などなどが考えられます。ここはきっちりと県・市双方の折衝内容を見守りながら、現状から後退のない制度維持・・・、と言うよりも制度の拡大を創り出さなければならないと考えています。その意味でも当事者といわれるみなさんと我々ネットワークにつながるものとしてもできることを考え行っていきたいと思います。

 そして、ケアマネジメントの動きを広めることで、長期的な目標として「地域福祉計画」の策定の推進へとつなげていきたいと考えます。

 平成15年には市町村単位ごとに市民(当事者及び広範な関係者など)参画による社会福祉計画の策定が規定され、それに向けた市への促進も行えれば・・・と考えます。厚労省からの通知は別紙の通りです。

 そして危惧されることとして、アセスメントにプランの援助は誰がするのか?といった現実的な問題に対して、「作業所ではなんとかサポートできる」という意見や「施設職員に依頼してみる」といった意見も聞かれ、早急に「ケースプラン(仮想ケース会議)」をたてて勉強していくこととなりました。日時は追ってご連絡差し上げます。

 また、社協の「サービス利用援助事業」や事業団の「支援事業」さんにも、もう一度、「相談」ということで可能な限りのフォローはできないかお話ししてみたいと思います。

 以上ですが、テキトーにかいつまみ報告でした。

 カンソ―としては、やっぱり知的障害者とかといわれる方々の権利擁護(と、固い言い方ですが)の動きを、小さくても少しずつ行っていかなければ・・・と実感しました(毎度、改めて・・・ですが)。

 また、尼崎においては広範に意味する「社会福祉」に関しての繋がりも、もっと強化(いやいや、弱くで良いので柔らかいつながりみたいな)できないのかしら?と考えるのと共に、市当局(という言い方でいいでしょうか)も、たとえば「地域福祉計画」についての意識であるとかは如何ほどのものなのか・・・と考えられました(これまた毎度、改めて・・・ですが)。

 なんにせよ、行政の方や公的民間団体(社協さんや事業団さん)さんを含めた、多くの方との、より多くの対話の機会がもっと必要だと痛感しました(またしても改めて・・・、ですが)。


 ということで、以上です。
 また、なかなか対話の取れない中、ネット上での対話なども進めています。そのへんの情報もあわせた対話作りも進めて行きたいと思いますので、いろんなご意見お寄せください。


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