地域生活を考えよーかい

尼かん・いたみんネット

尼かんネット緊急会議の報告と感想

作成日:2003年2月8日
掲載日:2003年2月16日
文責:李国本修慈


ということで、2月8日(土)15時20分から、日本キリスト教団尼崎教会で学習会が行われました。

13時からは成年後見制度についてのお話しを谷村慎介さん(弁護士・・・というより、西宮権利擁護支援センター『ほっと』副代表さんと言うことのほうが個人的には馴染みがいいです。『ほっと』的役割の重要性~利害関係等のない第三者機関、例えばP&Aのような。運営適正化委員会なんてのもあるにはある・・・ですが、このあたりもどこかでお話ししていきたいところです)からお聞きしました。

僕は終盤参加だったのですが、いろいろ考えさせられるところですが、知的障害といわれる方に関して言うと全国ほんとにいろんなところで多くの問題が起こっています。消費に関する事(詐欺など)、または虐待であるとか。

成年後見として、財産管理のみでなく身上保護的な役割と、利用契約における代行者として、早く定着してほしいものだと思います。

そういった意味で、『ほっと』のような第三者機関はとっても重要になると思います、今後。

少し誤解しそうな点ですが、任意後見人にしても誰でもなれるものではあるのですが、例えば信頼のおける支援センターの〇〇さんといっても、そこには利用者対サービス提供者という関係が存在するので難しい。

ホントに適正で公正な第三者機関・・・、これ、成年後見のみならず・・・(生活支援センター、ケアマネジメント従事者等)なんですが、そんなところがきっちりとカタチづけていければ・・・と日々思ってます(思ってるばっかしですが・・・)。

して、その後会議へと突入したのですが、経緯はこれまでのご連絡でご存知の通りで、全身性障害者介護人派遣制度におけるヘルパーさんを全てNPO事業所で登録してくれという一方的な通知(M氏曰く『命令』)があったということです。

そんなんで参事も参加してのお話し合いについて、整理すると尼崎市には上記制度をご利用になっている方が32名いらっしゃいまして、その介護者数は160名ということ。

ここでひとつ問題はその160名のうち、何名の方が事業者への登録をされてない方なのか??ということ。


これについてもこれまで調べなかった(調べれなかった?、調べようとしなかった?)上、全ての介護者さんへの通知により何処かの事業所に登録を勧めるという手法をとる予定でしたが、その通知は中止とし、【週明けには事業者から制度利用者と介護者(ヘルパー)の名簿を障害福祉課に送付した上、至急に全介護人の所属事業所や無所属の実態(数)を把握し、その意向(ここが大事です)を確認する】ということとなりました。

その上で、ふたつめの問題として、現在この時期で無所属の介護者さんが4月以降もこれまでと同様に従事できるようにするために、【再度、社会福祉協議会にヘルパー登録を依頼する】ということが確認されています。

そして、3つめに、社協が受け入れられない際には【「市が腹をくくる」ということで、市が事業者となって介護者派遣を行う】ということも確認されました。

この話し合いの中で、これまでと同様の参事の曖昧(この表現も甘すぎるんでしょうが)な発言が相次いでいました。

ひとつはなんと社協さんが既に10月に事業者参入を見送る意向を明らかにしていたことがその場でわかりました。これには参加者みなさん激怒で、これ当然。

それ以降、本来支援費制度移行に向けて最低限(これを最低限と位置付けてしまう自分自身が悲しいのですが・・・、)の条件である「サービス量の低下を招かない」=基盤整備以前の基盤維持ですね、を、怠ってきたということで、これは行政としての大きな問題であると考えますし、なにがしかの処分がなければならないようにも思えます。

しかし、それ以前に、今、介護者が従事できなくなるという事の重大さ、その可能性が及ぼす当人さん及び周囲への影響という視点があまりにもひどく欠落しているようです。

ついせんだってあった上限問題での当人さんたちの思いなどをどのように受けとっていたんでしょうか?

~上限はなくなり、でも介護人もなくなった~こんなシャレにもならんことが実際に起こる可能性がある訳で、そこをきっちりとすることが・・・と繰り返しばかりになるのですが、「まぁ、いけるだろう・・・」とか言う、おおよそ死活的問題とかいうことはイメージできない発言がその他にも出てきていました。

介護者(全身性障害者)についてはきっちりと現状従事者の維持と合わせて知的ガイヘルヘルパーにつていても同様の方向で事業者も協力していくことが確認されています。

これからも当然我々は行政との共働ということで、自らのまちづくりに取り組もうということなんですが、まだまだ課題はわんさかです。

基盤維持もさることながら、自治体財政を見据えた上での計画作り・・・、障害者計画もないままでは混乱に混迷は続きそうです。

具体的には相談支援体制から始まる生活支援体制の構築整備、支援費外のサービス類目など、整理していかなければならないことはいっぱいです。

ひとつひとつ、課題を整理していくには、やっぱりみんなの思いを表現できるか?ってなことを考えちゃいます。オチマイ。


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