地域生活を考えよーかい

地域生活を考えよーかい

誰もが暮らせる地域づくりフォーラム最終回について

フォーラム最終回開催にあたって。

掲載日:2009年12月7日(月)
報告者:特定非営利活動法人地域生活を考えよーかい

今回、第3回目のフォーラムの開催日と成りました。
第1回、第2回のフォーラムでは、下川さんから「医療的の現状」や「各地の取り組み・課題」をお伝えいただいたり、大熊由紀子さんからは、更に広範な福祉・医療等への視点の在り方等をご教授いただきました。
また、西宮の青葉園やあおば生活ホームの先進的かつ長い歴史の中から生まれた活動や、尼崎におけるヴィ・リール、ぷりぱといった多機能(なんでも屋的な)な活動もご紹介したり、北海道・札幌等で活躍されています「わーかーびぃー」の松坂さんから、障害者、とりわけ重度肢体不自由者といわれる方々の「小規模な住まいの在り方」についても報告をいただきました。
また、今年度は、福祉医療機構さんからの助成テーマが「医療的ケアを要する方々と、その家族に対する支援」についてということで、全国各地の団体みなさんが「医療的ケア」というテーマで様々な事業を行っています。
そんな機運に乗って(と言っても未だまだ少数派には変わらず…ですが)、「医療的ケア」に関わる議論も盛んになってきているように感じます。
只、様々なところで行なわれます方法論(医療的ケアを実施できる為に、だとか、そういわれてしまう方々の「受け入れ先」はどうすべきか?だとか)には、今回あまり触れず(と言っても、そういったことも午後からのシンポでは話題となるのでしょうが)、それよりも、今回のフォーラムのプロデュースをお願いしています蜂谷俊隆さん(謎の研究者&関西学院大学博士課程後期課程所属)の言葉を借りると『おそらく福祉関係者に「当事者にとって」なんて偉そうに言わせている内は、当事者主体になりませんので、福祉関係者の主体性の弱さというか、自分に向ける矢印の弱さをあからさまにしつつ、重度の障害のある人「と」地域で暮らすって何なんだ』ということを少し突き詰めて考えたいと思っています。
そういった視点から、今回は、横浜から中畝常雄さん、治子さんにお越しいただき、夫妻・親子・兄弟・家族・友人といった繋がりから、「人」の弱さやせつなさと、それらを紡ぎあわせる「力」(あるいは『彼女・彼等のはたらき』)を感じながら、能力主義のみではない、本当にあるべき筈の「価値」を見出し、私たち自身が、私たち自身を含めたみなさんと「共に暮らしていくということとは?」を考えてみましょう。
「障害児もいるよ ひげのおばさん子育て日記」には、そんな考えに対した様々なヒントが多く含まれているように思います。
誰もが一人でなんて生きていける筈も無く、「何も出来ないこと」を自慢できるような地域になれば…と思ったり、自信を持って「人の手を借りる」ことができる地域になればと思ったり、そして、そういった思いを引き出す彼女・彼らの「力=はたらき」こそが大きな価値であることをこんな時世にしっかり確認できればと思います。

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