本日午後、県障害福祉課に出向きました。そこで得た情報です。
まず例の「在宅心身障害児者一時介護補助制度」についてですが、いま、財政の方に制度の詳細をまわしたところだそうで、そこの許可が下りれば正式発表、ということになるのだそうです。
しかし、なんとなんと、予算の4800万円が県の財政悪化の影響で、まだ使ってもいないのに削られる可能性が出てきた、という話です。
障害福祉課としては満額を確保するために努力する、と言ってくれましたが。
また、人数の条件については撤廃する方向だそうです。では逆に何を基準にするか、ということで、それは「時間」だそうです。年間の総運営時間をいまの段階で1500時間以上の団体、に補助、という形になりそうです。
1500時間の計算の仕方ですが、トータルなので、例えば5名の子どもが1日3時間利用して年間200日運営すれば3000時間、ということなので、この条件は今定期的に運営している団体にとっては比較的クリアしやすそうです。
ただ、補助金額は条件をクリアした団体には一律、ということなので、規模によって金額が変わることはなさそうです。すべて同じ補助金ということです。
市町村から「補正予算に間に合わない」との苦情も結構入っているようで、県は8月中には何とか、と言ってました。
また利用者助成については、私の方から「県の補助分を利用者の年間上限額に上乗せしない市町村もあるようだ。それは県の方針と違うので指導してほしい」と要請したところ、「県の考えも同じ。県の財政が市町村を助ける、というのではなく、利用者がさらに利用しやすくなることを考えているのだからそれは9月の市町村担当者会議で強く指導する」ということでした。
続いて支援費についてですが、結論から言って、障害児放課後クラブは支援費の対象となる「児童デイサービス事業」の指定事業者になれる、ということでした!また、指定事業者としての条件をクリアできなくても、その条件をやや緩和した形での「基準該当」として市町村が認めれば、やはり支援費の対象になる、ということです。
今までは児童デイサービス事業は、原則として市町村が設置したもの(マザーズホームなど)でなければ国庫の補助の対象にならなかったのですが、平成15年4月からは民間でも条件をクリアしていればよいようです。また、受け入れる児童の対象も「児童(18歳未満)」であれば良い、ということで、規定は緩やかです。
場所の条件は差ほどでもないのですが、人的要件は結構シビアです。常勤の指導員、または保育士が1名以上で、それを含め常時2名以上の職員がいないといけない、ということですが、ただ「指導員」とは別に資格を有していなくても「デイサービスの経験があるもの」であれば良いようですし、常勤は1名でも、その他は非常勤でも良いそうです。
細かい話は8月24日に私から報告しますが、急ぎであれば直接連絡を下さい。御質問にお答えします。なお、県の支援費準備班というのがあるので、そちらに連絡しても良いそうです。連絡先が必要ならば事務局まで聞いて下さい。
ただし!まだ支援費の金額とかが明示されていないのでなんともいえませんが、たとえばあかとんぼの例でいうと、月9回程度利用する方だと、1時間の保育料が概算にすると約1000円(居住する市町村によって補助額が異なるのですが)でそのうち約370円程度が利用者負担です。
これは本当に大雑把な計算なのですが、県の方と話していて、年間の課税負担額が14万円を超えているような家庭なら、支援費だと1時間1000円のうち500円程度の利用者負担になるだろう、といいます。そう、あかとんぼの場合は支援費の事業者になると利用者負担が増えてしまうのです(利用者負担については国の決めた基準に従い市町村が最終決定します)。
しかも、この1時間の利用料を国が仮に1500円だとか2000円に決めたとすると、支援費を使う事業者はそれに応じた料金を設定する形になり、あかとんぼも1時間1000円から1500円だとか2000円だとかにあわせなければなりません。そうなると、利用者負担も750円だとか1000円になってしまい、確実に利用者負担は増えます。
私は把握していませんが、デイサービスについては国の基準額がもうあるので、それにあわせた程度の額になるだろう、と県は言ってました。後で金額を調べてみます。
また、補助の仕方が1時間単位ではなく、午前4時間、午後4時間をそれぞれ「1単位」として出す、ということのようなので、利用料も単位ごとに決まるようです。そうなると、放課後保育3時間の利用でも「午後・1単位」の利用とされ、結局4時間分のデイサービス料金が「1単位いくら」という形で利用料を請求することになります。
当然3時間しか利用しないのに4時間分の利用料が必要で、これは仮に1時間だけ利用しても「1単位」(4時間分)になるのだそうで、さらに利用料は割高になるでしょう。
今、補助がまったくなく、利用者の利用料が高水準である放課後クラブにとっては支援費は使えるかもしれませんが、どうも支援費の金額は8月末には概要が明らかになる、という情報なので、それまで様子を見て、市町村の動きなどとも合わせ、できれば利用者負担が増えない方向で考えなければならないかもしれません。
ただ、施設の存続がかかっている場合には、いろいろな選択肢も出てくるでしょう。どちらにせよ、申請を急がず、もう少し様子を見てからのほうがよさそうです。少なくともあかとんぼは「児童デイサービス事業」の指定事業者にはならない方がよさそうだなあ、と考えながら帰ってきました。
何か細かい質問があれば遠慮なくお尋ねください。私もかなり突っ込んで県に質問してきましたので、障害児放課後活動と支援費の関係については結構答えられると思います。
詳細はとにかく24日の総会でお話します。ではまた!