伊丹市でモデル事業として始まったタイムケア事業ですが、利用者さんへの充分な説明や開始時期(7月25日)前の変更(支援度が高いといわれる方への一律支援費12時間支給)等があり、大いなる混乱(利用方法含め、制度についての市の事業としての理念の不明確さ)があったことは否めないところで、今後の事業及び、福祉施策についても、どのような方向性を持ってくのかは明確にしておく必要があると感じています。
このことについては、あくまで市の事業(我々は委託を受けている)ということから、市の方向性は明確に示していただきたい思います。
具体的には、当初言われていた「放課後・休日の活動保障」及び「就労支援」なのか、財政不足等による理念追従不可能による、できるだけの「補填事業」なのかは、明確にしておかないと、利用者(及び利用希望、又は利用躊躇されている方々)への説明が著しく不明確なものとなってしまいます。
多くある質問としては、「タイムケア事業の目的とは大きく矛盾しているのではないか?」という点で、説明のしようがないというのが現状である。
本来、事業開始となるまでの会議での議論の中にもあったように、無理(事業報酬のみでの運営)が予想される中、時間をかけて地域や関係者(教職員等の)の力を借りながら創っていくべきものだと考えていたが、上記転換(事業計画になかった一律12時間=タイムケア二日分の支援費支給が、事業者との会議にも上がらないまま決定された)があったり、予想される事態(個別給付の希望が殺到する=前回会議に提出書面による)の回避のため?か、利用申請の打ち切りが、会議内でも議論があった「利用者への通知の上で行うべきでは?」ということが確認なきまま決定されたことなど、ひとつ、大きな問題点として、こういったモデル事業を行うにあたっての実施計画及び会議の内容が反映されなかったり、なにより当事者(利用者)の参加がなかったことが挙げられると思います。
以上等の決定についても、同会議ではかなり掘り下げた議論があったにもかかわらず、「実施時間」や、「区分(三人対応か支援費対応か)判断ん」や、「一人対応必要者への一律12時間支援費支給」、「申請〆切」などが、明確な基準がなく、行政独自の判断で、しかも急遽行われたことについては、利用者主体であるべきはずであるサービスが、しかもモデル事業であることから、しっかりと省みる必要があると考えます。
実際の事業経過としましては、当初、タイムケア事業の内容が知らされた際に、その内容と照らし合わせて、伊丹養護学校の児童・生徒みなさんが利用申請しなかったことがあげられます。
しぇあーど利用の方は「重複障害児」という枠組みから、身辺介護のみに一人対応を要す方が大半(以上)であったのですが、上記状況や、地域の小学校等へ行かれている方等も事業の目的や内容の不理解と、説明(私どもの)とのギッャプに利用がしにくい、又は、不理解のままの利用による誤解があったようです。
結果として、9月の利用予定は未だ依頼が出せない方も含めて極めて少ない利用予定となっています。
課題(問題)点(上記以外)
- 定数に満ちることがなく、事業の内容が理解されていない?。
- ほぼ、マンツーマンという対応であるため、事業運営には著しい持ち出しはないが、支援費対応の方には、これまでに利用されていた事業所を利用するほうがよいのではないか?。
- 二学期に入り、送迎(お迎え)先の時間・場所の不一致に時間・労力を要す(しぇあーどは数が知れていますが…)。
- 利用者さんの意見が聴取されていない。
- 支援プラン立案の際に、支援費での参加者には、どの時間がタイムケアかが不明確である(既存の支給量+12時間支給の方々はセルフプランではタイムケアとの識別が困難)。
- タイムケア実施日の伝達が遅く利用者・事業者共に計画が立てにくい。
- その他…