これまで、全国で草の根的な活動として支えられてきた「障害児といわれる方々の放課後(及び休日等の)活動保障」について、ようやく国として、それを制度に乗せようと動きが出たことは画期的であり、これまで活動を行ってきた関係者にとっては、まさに「念願が叶う」といった感があったように思います。
ただ、その背景には、支援費制度が始まり、そういった活動をホームヘルプ(主に移動介護)によって支えてきた事などから、制度自体が莫大(でもないようも思いますが、ここでは触れず)な財源不足に陥ったが故に…というコトも間違いなくあるように思います。
予想通り、モデル事業として提案された障害児タイムケア事業も、今年度(平成17年)4月から開始できた自治体は少なかったのではないかと思います(伊丹市は7月開始)。
課題は、本日お話しさせていただく(又は、いただいた)コト等、山積しているといった現状でしょうし、伊丹市では、なかなか、この事業を活かしていこうという大きな動きは起こりにくくなっているのが事実です。
ただ、財源ありきの課題としての事業成熟を望むのではなく、地域には、様々な選択肢があり、限りある縛り(これを財源というのでしょうが…矛盾してますね、すいません)の中での活動機会や事業展開の模索は常に続ける必要があるように思います。
特に伊丹市では、重度障害児(支援度の高い障害児)といわれる方々にタイムケアが利用できるのか?といった議論があり、利用者サイドから見放される事業となりつつあります。
ここらあたりは、当然ながら実践活動者(又は事業者)が、利用者のニーズをしっかりと行政(及び市民)に表現し、在るべきカタチへと、共に創っていくという流れが必要ではないかと痛切に感じます。
既にホームヘルプを利用している方々にとっては、勿論、手厚いサービスであるホームヘルプを望むのは当然かと思います。
しかし、様々なサービス(というか活動機会)を如何に利用し(増やし)ていくかというコトも必要であると思います。
なかなか進まない状況ではありますが、当人にとっての「よりよい活動機会」のひとつにタイムケア事業が育つようにと願っています。
只、間違ってはならないことが、タイムケア事業が、単なる個別給付抑制事業とならないように、その目的は、明確に果たせる制度設計が必要だと思います。
その為には、利用者・事業者・行政の協働作業は欠かせませんし、関係みなさん(地域の社会資源を含めて)との協力及び理解も欠かせないものだと思います。
現状で、次年度10月にはどのようなカタチとして、障害児といわれる方々の活動機会が継続されて(又は創られて)いくのか、まさに地域力にかかっているものだと思います。
みなさんの活動を心から応援するのとともに、今後も様々な情報の交換などができればと思います。本日はありがとうございました。
資料:「伊丹市における障害児タイムケア事業の取り組みについて」
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