12/11.12と、ターミナルケアの勉強会に参加していました。
訪問看護での看取り、ホスピスの様子、終末期患者へのコミュニケーションなど、とても内容が濃く、いい内容でした。
2日分のセミナー報告は、ちょっと長いので、またいつか・・・。(いつ??って聞かないで下さいね ^.^ )
今回はコミュニケーションについて。
ぷりぱでの、学習会で、話していたことの、ヒントがここにあるような気がします。
「よりよいコミュニケーションのために」
<聞くことの援助的意味>
人は聴いて欲しいものである。
うまく聴いてもらえると3つのことがおきる。
1)気持ちが落ち着く。
2)考えが整う。→自分が客観的に見えてくる。
・時間の順序が整う。
・意味の順序が整う。
相手にわかってもらえるよう、話し手が整理するから。
3)生きる力が沸く。
わかってもらえた=理解 →生きる力となる。
「聴くこと」=「傾聴」 相手の苦しみを聴くことが重要。
1.身体的苦痛(痛み、病気の苦しみ)
2.心理的苦痛(いらいらする、さびしい)
3.社会的苦痛(役割を果たせない)
4.スピリチャルな苦痛(生きていることの意味がみつけられない)
<支持的コミュニケーションの3原則>
*肯定的傾聴 Active listening
・うなずき、あいづちを打ちながら、最後まで、相手の話を聴く。
話をよく聞いているという、肯定的メッセージ(受容と共感が伝わる)
@ええ、ええそう
Aなるほど、なるほどねー
Bそう、そうですよね、そうね、そうなんだ
Cハイ、はいそうですね
うん、ふんは使わないほうがいい。(馬鹿にされた、軽く見られたと思われることあり)
*くり返し、言い換え、要約 Rephrasing
・「それなんですよ、私の言いたかったことは」という返事が返ってくることが、目標。
*開かれた質問 Open question
・「ハイ」「いいえ」以外の答えが返ってくるような質問
→コミュニケーションが閉じないで続く。
@why(なぜ、どうして)は使わない。
→問い詰められると人は心を閉ざす。
A否定語(でも、どうして、けれど)は使わない。
→否定されると人は心を閉ざす。
B肯定的質問を心がける
→否定的質問は答えにくい。
×「なぜうまくいかないんでしょうか?」
○「どうすればうまくいくと思いますか?」
★コミュニケーション上手とは、話上手ではなく、聞き上手のこと。
共感をもって人の話を聴くことだけで、よいコミュニケーションと信頼関係を築くことができる。
●ポイント
- アドバイスを控える:答えはその人の心の中にある。 →どうしても求められたら、控えめに簡潔に断定しないで答える。
- 「・・・かもしれないね。」「わたしだったら、・・・かもしれない。」
- 笑顔で。
- 相手が感情を表現するのを手助けする。
☆タブーな言葉☆
- 1.アドバイス、説教、指示、命令
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- 「そんなこと、しないほうがいいよ。」
- 「きっとうまくいくから、・・・しなさい。」
- 「愚痴ばかり言ってないでもっと努力しなさい。」
- 「早く忘れなさい。」
- 「気晴らししたほうがいいよ。」
- 「子供のためにもがんばるのよ。」
- 「そんな考えじゃ、幸せになれないよ。」
- 「しっかりしないと駄目じゃない。」
- 2.励まし
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- 「がんばって」
- 「元気だしなさいよ。」
- 3.話をそらす
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- 「なんとかなるよ。」
- 「そんなことより、・・・。」
- 4.決め付け、断定
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- 「きっと、・・・だったのよ。」
- 「間違いなく、・・・です。」
- 「・・・のはずがない。」
- 「それは間違ってる。」
- 「良い。」「悪い。」
- 5.脅迫
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- 「そんなことしたら、後悔するよ。」
- 「そんなことしたら、成仏できないよ。」
- 6.理屈、説得、講義、解釈
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- 「人は、みんな死ぬんだから。」
- 「それは、あなたの劣等感の裏返しじゃない。」
- 7.比較、評価
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- 「もっとかわいそうな人もいるのよ。」
- 「あなたは幸せよ。」
- 8.非難、批判、はずかしめ
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- 「いつも、ばかなことをするね。」
- 「すぐ、弱音を吐くね。」
- 「自分が悪いんじゃない?」
- 「いつまで、めそめそしてるの。」
- 9.詰問、尋問
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- なぜ言葉や質問の連発。
- 10.増幅:大げさに話し、問題を大きくしてしまう
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- 「それはすごく大問題よ。」
- 「そんなに嫌なら、辞めたほうがいいよ。」
- 11.人が、話している最中に口をはさむ
以上は、傾聴ボランティアにおいての内容ですが、人とのどんなコミュニケーションのもあてはまるのではないでしょうか?家族、嫁と姑など、うまくいかない関係は、タブーな言葉を連発している気がします。
この原則において、コミュニケーションすれば、だいたいの、コミュニケーションはうまくいくそうです。(まれに失敗もある。)
特に、親が子供に対するとき、教師が生徒に対するとき、上司が部下に対するとき、タブーがよく使われる気がします。
私自身も、タブー語はよく使っていたなーと改めて反省!!