地域生活を考えよーかい

地域生活を考えよーかい

久しぶりのセミナー報告です。

「あんちゃん」さんのレポートです。

掲載日:2002年12月20日
作成者:「あんちゃん」さん


12/11.12と、ターミナルケアの勉強会に参加していました。

訪問看護での看取り、ホスピスの様子、終末期患者へのコミュニケーションなど、とても内容が濃く、いい内容でした。
2日分のセミナー報告は、ちょっと長いので、またいつか・・・。(いつ??って聞かないで下さいね ^.^ )

今回はコミュニケーションについて。
ぷりぱでの、学習会で、話していたことの、ヒントがここにあるような気がします。

「よりよいコミュニケーションのために」

<聞くことの援助的意味>

人は聴いて欲しいものである。
うまく聴いてもらえると3つのことがおきる。

 1)気持ちが落ち着く。
 2)考えが整う。→自分が客観的に見えてくる。
   ・時間の順序が整う。
   ・意味の順序が整う。
  相手にわかってもらえるよう、話し手が整理するから。
 3)生きる力が沸く。
   わかってもらえた=理解 →生きる力となる。

「聴くこと」=「傾聴」   相手の苦しみを聴くことが重要。
 1.身体的苦痛(痛み、病気の苦しみ)
 2.心理的苦痛(いらいらする、さびしい)
 3.社会的苦痛(役割を果たせない)
 4.スピリチャルな苦痛(生きていることの意味がみつけられない)

<支持的コミュニケーションの3原則>

*肯定的傾聴 Active listening

・うなずき、あいづちを打ちながら、最後まで、相手の話を聴く。
 話をよく聞いているという、肯定的メッセージ(受容と共感が伝わる)
  @ええ、ええそう
  Aなるほど、なるほどねー
  Bそう、そうですよね、そうね、そうなんだ
  Cハイ、はいそうですね
うん、ふんは使わないほうがいい。(馬鹿にされた、軽く見られたと思われることあり)

*くり返し、言い換え、要約  Rephrasing

・「それなんですよ、私の言いたかったことは」という返事が返ってくることが、目標。

*開かれた質問  Open question

・「ハイ」「いいえ」以外の答えが返ってくるような質問
 →コミュニケーションが閉じないで続く。
  @why(なぜ、どうして)は使わない。
  →問い詰められると人は心を閉ざす。
  A否定語(でも、どうして、けれど)は使わない。
  →否定されると人は心を閉ざす。
  B肯定的質問を心がける
  →否定的質問は答えにくい。
   ×「なぜうまくいかないんでしょうか?」
   ○「どうすればうまくいくと思いますか?」

★コミュニケーション上手とは、話上手ではなく、聞き上手のこと。

 共感をもって人の話を聴くことだけで、よいコミュニケーションと信頼関係を築くことができる。

●ポイント

☆タブーな言葉☆

1.アドバイス、説教、指示、命令
  • 「そんなこと、しないほうがいいよ。」
  • 「きっとうまくいくから、・・・しなさい。」
  • 「愚痴ばかり言ってないでもっと努力しなさい。」
  • 「早く忘れなさい。」
  • 「気晴らししたほうがいいよ。」
  • 「子供のためにもがんばるのよ。」
  • 「そんな考えじゃ、幸せになれないよ。」
  • 「しっかりしないと駄目じゃない。」
2.励まし
  • 「がんばって」
  • 「元気だしなさいよ。」
3.話をそらす
  • 「なんとかなるよ。」
  • 「そんなことより、・・・。」
4.決め付け、断定
  • 「きっと、・・・だったのよ。」
  • 「間違いなく、・・・です。」
  • 「・・・のはずがない。」
  • 「それは間違ってる。」
  • 「良い。」「悪い。」
5.脅迫
  • 「そんなことしたら、後悔するよ。」
  • 「そんなことしたら、成仏できないよ。」
6.理屈、説得、講義、解釈
  • 「人は、みんな死ぬんだから。」
  • 「それは、あなたの劣等感の裏返しじゃない。」
7.比較、評価
  • 「もっとかわいそうな人もいるのよ。」
  • 「あなたは幸せよ。」
8.非難、批判、はずかしめ
  • 「いつも、ばかなことをするね。」
  • 「すぐ、弱音を吐くね。」
  • 「自分が悪いんじゃない?」
  • 「いつまで、めそめそしてるの。」
9.詰問、尋問
  • なぜ言葉や質問の連発。
10.増幅:大げさに話し、問題を大きくしてしまう
  • 「それはすごく大問題よ。」
  • 「そんなに嫌なら、辞めたほうがいいよ。」
11.人が、話している最中に口をはさむ

以上は、傾聴ボランティアにおいての内容ですが、人とのどんなコミュニケーションのもあてはまるのではないでしょうか?家族、嫁と姑など、うまくいかない関係は、タブーな言葉を連発している気がします。

この原則において、コミュニケーションすれば、だいたいの、コミュニケーションはうまくいくそうです。(まれに失敗もある。)

特に、親が子供に対するとき、教師が生徒に対するとき、上司が部下に対するとき、タブーがよく使われる気がします。
私自身も、タブー語はよく使っていたなーと改めて反省!!


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