地域生活を考えよーかい

地域生活を考えよーかい

支援費制度利用促進及びマネジメント機能としての
訪問看護利用までの一事例

利用希望者は呼吸器利用の児童(就学期)と保護者。
未だ訪問看護の利用意識は障害児・者(及び関係者)にとって希薄のようである・・・。

作成日:2003年6月25日
掲載日:2003年7月1日
文責:李国本修慈


 利用希望者は呼吸器利用の児童(就学期)と保護者。

 未だ訪問看護の利用意識は障害児・者(及び関係者)にとって希薄のようである。
 また、障害児・者に対する訪問看護サービス提供の発想も停滞しているように思える(介護保険にみられるケアマネジメント制度が支援費制度では制度化されかった事などから)。
 実際に新制度(利用契約=支援費制度)への移行後も利用が進まない(プランすらたてられない=医療行為、又は医療的行為が必要ということで)中、ヘルパー=看護師としてのサービス提供(この場合あくまでも看護師=ヘルパーであり、支援費算定での医療行為でなく、別立ての個人契約となる)と共に、オプション契約(訪問看護による=看護師ヘルパーによる行為・・・契約報酬は0円とし、訪問看護ステーションが管理しているとす)としてのサービス提供を試みるが、提供量に限界があり、訪問看護利用と支援費制度利用の併用により、支援可能なヘルパー育成とともに、マネジメント内での訪問看護利用の促進及び身体管理に加えマジメント機能(相談を含む)を行える訪問看護ステーションの育成も必要であると考える。
 この度、事前アポイントなく利用者(患者)受診時に同行し、訪問看護指示書依頼を行ってみた。
 まず、ヘルパーとして移動介護サービスで同行した中、担当Dr(当病院副院長)は、私の身分や資格等を問われたり(所在地つき指示書は手渡していたのだが)と、指示書の依頼に対して戸惑い様(ではなかったかも知れないが、指示書請求にDrも慣れていないようであった)の態度を示された。
 訪問看護というサービスが在宅生活支援として利用者が「選ぶ(選べる)」という認識が医療関係者には不足しているのではないかと感じられた。
 また、マネイジャーとしての看護師からの要請(協力依頼)も受け入れ難い医師の姿勢が垣間見られたようにも思えた。
 また、医療的ケアについての厚生労働省内での「看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会」等での報告も周知といったレベルではなく、同行保護者に対して「それ(全身的な身体介護)こそは親がしなければならないこと・・・」と説いておられた。
 医療者と多く接する中で、当人の生活を中心とした発想が乏しいと思われる従事者が多いことを危惧するとともに、未だに介護負担を家族が全て負うといった考えもあるように感じられた。
 そこで、私の口から実情=彼には実際にプランナー(マネイジャー)すらつかなかった(つけなかった→支援費制度ではケアマネジメントが制度化されていない、医療的ケアが必要ということなどから)、苦心の末にヘルパーをつけた際にも「医療的行為=呼吸器管理→スイッチONのみであるが」を要するということでサービス提供が受けられなかったということなどを話し、また家族の介護負担軽減のみでなく、今後の当人の自立生活支援の必要性等を説明すると、理解していただけたようで指示書の作成に取り掛かっていただけた。
 今回あえて事前連絡なしに、その必要性を医師にも問いかけてみたが、今後そのような役割を含め、医療のみでない、個人のトータルマネジメントに関わる(関われる)訪問看護ステーションの役割を担っていく必要性を自身がしっかりと認識するとともに、利用者、そして医療従事者(特に医師!!)にしっかりと明確に伝えていく(いける)力量を支援者が身につけていくことが肝要であると実感したところである。

この文書に対する、感想、意見、各種問い合わせ

【地域生活を考えよーかい】
トップページへ戻る