地域生活を考えよーかい

地域生活を考えよーかい

緊急一時保護家庭制度申請について

支援費制度移行後、これからどんどん使いやすい制度としていくために。

作成日:2003年9月17日
掲載日:2003年9月24日
作成者:李国本修慈


 せんだって、伊丹市から緊急一時保護家庭制度(以下、緊保制度と記す)としての認可申請をしていただいたのですが、県障害福祉課がなかなか認可の方向に向かわないということで再考願うようお願いいたします。

 まず、緊保制度の伊丹市民及び近隣市民の利用数として参考に2002年度の尼崎市「地域共生スペースぷりぱ・大江尚子宅」における資料を添付いたします。

 その数値から、利用者の望む安心できる「一時預かり」の場所、又は者(家庭もしくは事業者)が必要であることは言うまでもないことであると思います。

 支援費制度が始まり、多くは一律的に緊保制度と同様の「短期入所」の支給決定がされていますが、実情として「使えない」もしくは「使いにくい」といった点が挙げられるのも説明の必要はないところであると思います。

 尼崎市や西宮市の障害児・者やその家族、支援事業者等からの情報によると緊保制度の利用数の増加の要因は、@近くて、A安心できて、B手間がいらなく、C融通が利くということのようです。

 支援費制度が始まった以降も「選べる」はずのサービスのひとつである「短期入所」にしてもとても選べる状況ではないということは実感できているでしょうか?

 私どもは日頃ハイリスク児・者といわれる方々と接する中で、そのような方が近くで安心して利用できる制度を大事に育て、作っていかねばならないと感じています。

 聞くところによりますと、県はこの制度を廃止したい方向だと耳にしますが、それには充分なサービス基盤の整備が行われ、現状で各地の緊保制度に依存せざるを得ない状況を変えていかなければならないのでしょうか?

 例えば千葉県では独自の指定基準をもって、「施設」でない事業所への短期入所指定を行っています。さらに「2004年アクションプラン」の中では、この基準要綱や構造改革特区への提案などを行い、事業の柔軟な運用が方向付けられてもいます(別紙資料添付…千葉県短期入所事業法定外指定基準)。兵庫県も既存の(利用勝手の必ずしもよくない)短期入所事業のみでなくNPO法人等の行う指定短期入所基準を作り、真の意味での地域生活移行に向けたサービス基盤の整備にとりかかるべきではないでしょうか?

 言うまでもなく、短期入所は「施設になれる」ための利用ではなく「地域で暮らす(自分の家以外で過ごす)」ために利用推進するものであると考えています。

 既に私どもは医療的ケアの必要な方等をお預かり(宿泊)している中、当人に代わる家人の声を添付書面としてお知らせいたします。

 障害児・者市民のニーズ(もちろん潜在的なものも含みます)に即した認可及び、今後のサービス基盤整備を推し進めていただきたくお願いいたします。


添付1.「02年地域共生スペースぷりぱ・緊保制度実績表」
添付2.「千葉県短期入所事業法定外指定基準」
添付3.障害児・者家人の意見書

この文書に対する、感想、意見、各種問い合わせ

【地域生活を考えよーかい】
トップページへ戻る