地域生活を考えよーかい

地域生活を考えよーかい

今後の訪問看護のあり方について

掲載日:2004年10月15日
文責:NPO法人地域生活を考えよーかい
畠中 希代子


 私は、昨年3月に勤めていた病院を退職するまで、障害児・者といわれる方々についての知識を全く持っていませんでした。

 でもこの1年間で何十回、何百回と頭を打ちながらたくさんの方に出会い、多くのことを学ばせて頂きました。


 しぇあーどでは、訪問看護の中で一番重要な役割として、"相談業務"をあげています。

 これは支援費制度はもちろん、それ以外のさまざまな制度についての知識も合わせて考えることで、利用者さんにとってよりよい支援プランを御本人や御家族の方とともに考えることです。

 この役割は介護保険ではケアマネージャーが担っているところですが、支援費制度ではこの役割を誰がするのか、とても曖昧です。

 その役割を主治医とコンタクトのとれる訪問看護で担っていきたいと考えています。

 しかし、介護保険には訪問看護が含まれていますが、支援費制度には含まれていません。

 そして、訪問看護は、介護保険の対象者以外はすべて医療保険であり、診療と同じく自己負担が全費用の3割で発生します。

 福祉医療は医療機関の受診や入院では自己負担は発生しませんが、そこに訪問看護は含まれず、3割の自己負担が発生します。

 この自己負担をできるだけ少なくできる制度をいろんな所(市役所や県、国保連など)で調べて利用できるところは利用して今まできました。

 しかし、現在ある制度では対応できないケースも多く、法や制度の矛盾を感じることが多々あります。今後は実情にあった制度を作るような働きかけを積極的に行っていく必要があると考えています。

 また、実際に訪問看護に入る際に困ったのは、"訪問看護指示書をどこで頂くか"ということでした。介護保険の中の訪問看護については多くの医師が理解されていますが、障害児・者の方々について理解されている医師は本当に少なく、理解されている医師であっても「医療や介護は必要であっても看護は・・・」と言われ、その必要性について御理解頂くまでに時間を要しました。そして実際に訪問看護を行っていきながら、ご本人の体調が悪いと判断すれば、支援費の移動介護のヘルパーとして通院同行して主治医に直接状況を伝えたうえで診察を受けることができ、重篤な状態にならずに済んだケースも少なくはありません。

 そういうケースを通して、時間は要しますが焦らずに主治医に訪問看護の必要性を理解してもらうことも重要ではないかと考えています。


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