平成17年度事業報告書

特定非営利活動法人　地域生活を考えよーかい

1． 事業実施の成果

　前年度からの事業を継続し、かつ多大なニーズへの対応として、関連法人との連携を持って、地域生活支援事業を行うという目的を行ってきたが、しょうがいをお持ちの方の暮らしを支援するという点では、基盤である法律(制度)の改正や報酬単価の減額等があり、関連法人との連携での支援体制の整備も停滞の感は否めないといった状況である。

　しょうがい児・者に対する相談事業に関しては、絶える間もない依頼がある中、相談者の育成はなかなか進まず、また、事業報酬という視点からも採算がとれるものでなく、その一端を提携法人が実施する「訪問看護」と同時に提供していくということも行ってきたが、スタッフの減少等により、充分な対応ができなかった。

　地域住民等の為の交流スペース提供に関しては、日々のしょうがい児・者支援活動拠点とともに、地域小学校PTA等への提供を積極的に行ってきたが、上記にも記した通りの状況から、学習・研修機会の頻度は著しく低下する結果となった。

　福祉政策への提言については、伊丹市障害者計画を考える市民委員会への参加から、第二次伊丹市障害者計画への提言などを積極的に行うとともに、関連法人の実施する委託事業(障害児タイムケア事業)に関しての提言なども行ってきたが、そういった活動(研究など)を行える人材育成については遅々として進まず、より詳細な政策提言を行うといことにいては、今後の課題であるといえる。

　しょうがい者・児等への権利擁護事業についても、その基礎となる研修等への参加がままならないといった状況であった。

　少数派の権利擁護活動として、毎月行うアテンダント研修や情報紙等で実施してきたが、充分であるとはいえない状況であった。

　児童等への放課後活動に関しては、連携法人と共に実施にあたったが、教育活動補助や環境整備に関するボランティア活動については、ほとんど実施できず、新たな地域組織である児童の安全を守る会(チルドレン・サポーターズ・クラブ)の発足への足がかりが行えたのみに留まった。

　子育て支援事業に関しては、関連法人の状況により、その頻度を低下させざるを得ない状況となった。
しかし、各対象者への支援の中で、これまでの経験等を生かした相談等は行えたが、これについても人材不足が露呈した形となった。

　地域福祉に関する研究、情報の収集及び提供並びに啓発・研修事業に関しても、同様に目標を達するには至らず、機関紙の発行、ホームページ等の電子媒体による情報提供のみ、達成があったが、デジタルデバイド(digital divide)等の問題も含めて、次年度の課題となる。

　「医療的ケア実施者養成研修」や「ガイドヘルパー研修」については全く実施できない状況となった。

　地域福祉に関するボランティアネットワークも再形成するに至らない状況となった。

　こういった中、関連法人が基盤とする関係法規が変わり、厳しい状況が更に加速する勢いであるが、真に必要な活動(事業)を行っていくという意志の確認ができたことは、ある意味成果であったかと言える。

2． 事業の実施に関する事項

(1)　特定非営利活動に係る事業