地域生活を考えよーかい

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第6回小児医療センター講演会
こどもの在宅医療〜家族支援を考える〜 感想書


掲載日:2012年6月12日(火)
分責:特定非営利活動法人地域生活を考えよーかい

 表記の講演会、特に船戸先生のお話しをお聞きしておこうと参加してみました。
 凡そは、主催病院(大阪市立総合医療センター)関係者向けのお話しということで、とってもわかりやすい解説付きの内容でした。
 以下に、簡単な感想書として記しておきます(一応、報告書も兼ねます)。

  1.  まず、在宅医療と家族支援の実際ということで、岡圭子さん(看護師)からのお話し。自らのセンター(病院)で実践していることをお話しくださいました。連携に関して「当院にしかできない役割」を行っていく、とのこと。家族支援ということでの退院に向けた「合同カンファレンス」が関係者によって行われているということでした、が、…「個別支援会議」あるいは「自立支援協議会」等の文言は出てきませんでした。また、行き届いた訪問看護(医療的ケア等)によって、再度の合同カンファレンスを行ったことはなく(必要性は無く)、保護者も充分満足されている…とのことでした(聞き間違えでしたら申し訳ありません^-^)。
  2.  在宅人工呼吸療法、温井めぐみさん(小児神経内科医)。とっも丁寧、やさしそうなお医者さんです(顔は見えない…遠すぎて^-^)。陰圧呼吸器の説明もあり^-^。更にカフアシストの解説も。大阪あたりのカフマシーンの使用率(普及程度)は如何なる感じでしょうか?。「呼吸器をつけておうちに帰ろう」とのもとでのアンケート結果では「介護の疲労」があたりまえにあがっている(先の看護師さんの発表とは逆?)。更に「兄弟児」の問題、子どもの権利条約にも言及されていました。
  3.  在宅栄養療法、井上岳司さん(小児神経内科医)。基本的な事項を丁寧にご説明されていました。とっても穏やかな口調のお医者さんです。小児学会での話題も提供していただく…このあたり、島田療育センターはちおうじ・小沢先生もおっしゃっていた「カル二チン」などの微量元素のことなどにも触れられ、「栄養」の重要性を再確認させていただけました。
  4.  在宅緩和ケア、多田羅竜平さん(小児総合診療科)。レスパイトケアを考える、と。「緩和ケア」=「いつでも、苦痛がある限り、提供されるべき」と定義について語られました。アンケート結果から(100 名)、ショートステイ・外出の介助・睡眠等の不足が明らかになっていると指摘され、「家族の負担」等の問題点を指摘され、中でも「社会的孤立」感を抱く母親が多いということでした。よってレスパイトケアの必要があるのだと。問題点も指摘されていまして、→「預けたくなるところ」「コストの問題」等などと…。イギリスの例をとって、充分な支援の量を示され、それが標準的であると説明され、もちろん負担も無しということ、更には「子どものホスピス」についても説明がなされました。

在宅診療児の支援と今後の地域連携

 船戸正久さん(大阪発達総合療育センター重症心身障害者施設フェニックス園長 とっぱしから、歩ちゃんの絵と詩(平本歩ちゃんの絵日記)をスライドに^-^;;さすがっ!と喜ばせていただきました。「この絵日記が私の活動の原点」と^-^。バクバクの会の始まりのお話から^-^。船戸先生はステキですね。
 で、ほんとにすごい平本歩ちゃん^-^;;。そして、父・平本弘冨美さん!。
 データもしっかり…、小児ハイテク在宅医療の症例数も2003 年〜2008 年の5 年間で(も) 倍増(大阪府医師会小児の医療的ケア委員会資料)している事などを示されました。
 2005 年に「まぁちゃん人形」完成っ^-^。
 そして、「家族が望む援助」、本人と家族のQOL と自立をささえるための具体的な提案、その中の2)「メディカル・コントロール(医療者による制御)」ではなく、本人と家族の自主性を尊重した「メディカル・サポート(医療者による支援)」の実現…は改めて頷ける(ここにも平本弘冨美さんの言葉が残されています)。
 大阪府医師会周産期委員会・NICU 長期入院者対策小委員会、すごい。
 その提言→ http://www.jnanet.gr.jp/kan/kan01.pdf
 提案に対する具体的な対応(2)2012 年4 月の内容も、良くも悪くも凄いっ!と思いました。
 短期入所数も西日本でNo.1。人工呼吸器ユーザーののべ利用人数・日数もあるが、この数なら「しぇあーど」の方が凄いかも^-^;;(ほとんどどうでもいいことなんですけどもね)。
 訪問看護ステーション『めぐみ』、平成22 年開設で、医療的ケアを必要とする重症心身障害児・者への訪問が30 人超えであるとのこと。
 そして、NICU の後方支援も。NMCS(新生児診療相互援助システム)の後方支援。
 船戸先生も凄いしステキ。だけども病院・施設からの視点とも言えてしまう(ように思う)。
 決して批判する(できる)ものではないのですが…。
 総合福祉部会の話題も出てきました。末光さんの言葉も「^-^;;なんとも…」といった感じです。
 少し、あたりまえ?だが、福祉と医療にはまだまだ乖離があるのかな?といった印象でした
 ^-^。
 守る会の報告書・提言もご紹介くださっています。
「南大阪療育園」→「南大阪小児リハビリテーション病院」に名称が変更されたということでした。。


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