地域生活を考えよーかい

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第2回ラーの会 西宮大会 開催概要案


掲載日:2012年2月16日(水)
報告者:特定非営利活動法人地域生活を考えよーかい
mailto:kunimoto@kangae-yo.com

第2回ラーの会 西宮大会 開催概要案

〜ご参加下さるみなさんの共通確認事項として〜

 まず、「ラーの会」について、正式名称は「重症心身障害児者といわれる方々らと共に生きる会」といいます。立ち上がりや経緯、目的は「重心ラーの会設立宣言書」(※1)をご参照ください。
 第1回大会を昨年の8月に横浜で開催し、全国から100名以上の方々が集まり「「誰もがあたりまえに暮していける地域・社会・国づくりを横浜から!」ということで宣言文(※2)を出しました。
 ラーの会の信条は、上記の中からもご理解いただけるかと思うのですが、繰り返し記しますと、1.重症心身障害児・者といわれる方々らと共に生きていくということ。2.地域社会の中でしっかりと暮らし生きていく彼女・彼らの思いを共に私たち支援者が感じ、共にその存在の価値を示していくということ。
 しかし、それは重症心身障害といわれる方々らのことのみを言っているのではなく、3.彼女・彼らを共に地域社会の重心にという発想を基に「誰にも在る存在の価値」を示し、また誰もがその人らしく生き、認知される社会を形成・構築していくということ。そして、4.「とにかく誰もが」排除されない社会を目指し、「尊厳ある生」・「命」に基づく緩やかなネットワークづくりということです。このことは、単に「排除されない社会」ということではなく、重症心身障害等といわれる方々が「主体的に地域で暮しているということ」を明確にしていくことです。
 で、今回の第2回西宮大会ですが、第1回開催の際に、「横浜が1回目なんだから」とか「次は西宮だ」等と勢いで繋いだ…みたいな感もあるのですが、この間の激動の情勢の中、節目(年度末・新法案提出等)の時期に、「ラーの会」としても、その主張をもっと明確に示さねばという思いから企画に至った訳ですが、関心事のひとつ「総合福祉法(仮称というか、そのつもりだった?)」も予想していた以上(あるいは異常?)の不可解な展開となり(2/16現在も)困惑感いっぱいなんですが、それがどうあれ、なんとか関わりあうみなさんとで前向きに繋がり進んでいければという意味を持った開催です。また、特にここで政策的な提言をするとか、何かに向かって批判的アピールをしていくということではなく、「共に生きる喜び」によって生まれる「わくわくする企て」「おもろい(※3)日々、その時」を共に創っていこうということが「ラーの会らしさ」ということでご理解いただければと思います。
 テーマはチラシに示した通りで、ここ西宮からの発信として「存在の価値」を明確に示し、「命」の大切さをみんなで確認しようという趣旨です。繰り返すようですが、重症心身障害といわれる方々のみということではなく「誰もが」のということを伝えたいのです。
 そして、大会の構成を3つに分けて、第1部〜3部としています(チラシの通りです)。
 1部では、おそらく多くの参加者みなさんも知りたい「この間の出来事」(特に制度改革推進本部の設置〜推進会議・総合福祉部会の議論の中身からの骨格提言、そしてせんだっての第19回総合福祉部会前後のあれこれ等/現在2/16で、この後にも色々ある筈)を北野先生や清水さんに語っていただき(大枠は北野先生に、細かい部分/部会構成員の心情等を清水さんにといったイメージですが、特に流れは定めていません)、冨田さんには、「どうしてこうなったのか」(3/24迄に大きな動きもあるのでしょうが)みたいな感じで切り込んでいただき、「この国がどこに向かうのか(結構向かおうとしている先が見えているようにも思えるのですが、私には、それを「誰が決めていくのか?」がとても解らなくて…T-T)」
 という文言にかけて、「私たち(ご本人さんとラーな人々)は、どこに向かうのか?向かうべきなのか?向かおうとしているのか?」という最も核心の部分を語り合っていただければ(できればフロアーの方も交えてと考えています)と思います。
 その際にも、今回のラーnishi(今大会をそう呼んでいます)開催の中身を練る際に、「法制度に向けた(影響を与えるような)内容・布陣(政治家・官僚みなさんたちをお招きする、だとか)とするか」、「それとも…」といったことがあったのですが、その際にやはり「ご本人さん主体としての今後の向かい方を」…ということで、このカタチになったという経緯があります。
 その際に「ご本人さん(及び私たち支援者、地域社会あるいはこの国)の向く方向」を考える時の「意思決定支援」だとか、「相談支援」(双方とも、少なくも無い方=例えば「精神障害」や「身体障害」といわれる方々らから危ぶまれている中)の在り方を冨田さんあたりにグサリと刺していただき(たい)、国がどうこうということ(批判には終始しない)もそうなんですが、支援者などという輩も、自らのなってなさを気付かずしての「方向(何処に向かうか)」は在り得ないことを実感(確認)しつつ、午後からの第2部に続くといった感じでいければと思います。と記してみましたが、筋は大熊由紀子さんを中心に成り行きでいいと考えています。
 第2部では、清水三季さんを中心に、青葉園みなさんに壇上に上がっていただく予定です。第1部での疑問点「どこに向かうのか?」について、「国が向かう?、誰が向かう?私が向かう?」、あるいは「支援者が向かわす」(間違った相談支援のカタチ)のようなとんでもないカタチではない「向かう方向」を繰り返し探れればと思っています。
 その際に、「どうして自立しようと思ったの?」だとか、「なんで(お家を)出て行ったの?」とかをお聞きしながら、その根源をみんなで考えたり、確認できれば(あるいはできなかったり)と思います。
 もしかしたら「向かう方向」なんてのは無くって、そもそもそんなこと考えちゃあいなかったり、あるいは極自然に流れていく方向?みたいなモノだったりということ等を確認できればステキだなぁとか(このあたりは私の思惑です^-^。極自然発生的な思い(心)の発露に基づく行動が(振り返った際に)カタチとなったんや…みたいな^-^;;)。
 とすると、この「国」の行方(そんな大袈裟なものではなく、ほんとにささやかな人の暮らし)を「誰か」が指揮していくとかではなくって、それは当たり前に指揮されずとも「紡ぎたい」だとかを支援者などというみなさんと模索できないか…のようなカタチで語れればと思ったりです。
 そして第3部では、テーマどおり、「そして生きる・共に暮らすということ」として、先ずは、篠原さんから、これも参加するみなさんがおそらく関心の在る「医療的ケアの法制化」について、その経緯というよりも(そこも含めて)、そこから見える(例えば「不特定」と「特定」と分けられる人の)ことだとか、更には「尊厳ある生(あるいは唯ある生)」(「ケアでの区別」あるいは「障害種別・程度・有無等での区別」がどうなんだ!とか、臓器移植法、そして尊厳死法案のことだとか)の意味だとかについて語っていただき、尾瀬さん、名里さんからは、「普段」からの、ご本人さんたち、あるいはスタッフみなさんとの関わりの中から感じることをお話しいただく予定です。
 1部の「どこに向かう」2部の「私の思い」を引き継いで、誰(何?…国、支援者、世論というコンセンサス=数?)が向かい、「誰が」「どのように」「共に」在る(在りたい、在ろうとする)のか?みたいなことを考えられればと思ったりです。ここも大きな意味としての共通理解とし、あとは、流れに任せるといった感じでいければと思います。
 とにかく「まとまる」(まとめる)ことはなく、様々な「暮らす・生きる」ということを確認しつつ、いきつくところは「共に生きる喜び」(名里さんからのメールの文言)をみんなで感じることができればと思っています。
 そして、最終は、清水さんによる「ラーの会のこれから」として、まとまりの無い中(これまでの情勢がホントにそうであったように)、やってきたこと(事実)と、それに基づいての今後の私たちの在り方を示して(というか言い放って)いただく予定です。
 そして終了。閉会の最後の挨拶は「ラー!のポーズ」※4で締めくくり。
 そんなんで、以上、内容等々の確認を宜しくお願いいたします。

※1「重心ラーの会設立宣言書」「発足趣意書」「意図すること」「会則」

※2第1回ラーの会横浜大会大会宣言

※3「おもろいことが全て」(清水明彦さん語録のひとつ)…「楽しい」とか「嬉しい」ことのみではなく、「堪忍してよ」とか「ええ加減にしてよ」みたいなことも含めた関係性の中で、お互いに思える「おもろい」ことの大切さというか「喜び」「わくわく感」のようなこと。

※4ラーのポーズ…握り拳を突き上げるのですが、決して「ガッツポーズ」では無く、確かにグーなんですが、そのグーは、ビアジョッキを持つ感じ…要するに麦汁がこぼれないような拳のカタチです=手首の柔軟性が求められます(単に乾杯っ!の感じです^o^)。ここのみ私のこだわりとしてみなさんに理解願いたいと思います。


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