地域生活を考えよーかい

フリースペース【バックホーム】と【こうのいけスペース】

しぇあめーる 第18号

発行日:2005年7月10日
作成者:NPO法人地域生活を考えよーかい
有限会社しぇあーど
李 国本 修慈


 しぇあーど及び考えよーかい関係者みなさまいかがお過ごしでしょうか?。
カラ梅雨かと思いきや、7月にはいってしばらくから、どどっと雨が降ってきました。
 何事もうまく(水不足などの)帳尻があえばいいのですが、なかなか思うにもいかないことも多いのが現実です、、ね、と。
 さて、毎度、悲鳴のようにお知らせしている、みなさんの暮らしにかかわる法律案が、いよいよ今週(現時点=7/7現在では)、もしくは来週にも採決されるような見通しとなっています。
 いろんな政治的な駆け引き云々もあるのですが、どういったカタチ(修正による可決…の場合もその修正具合が大事なんですが、、・・・、または廃案/ないか?、あるいは継続審議ということになるのか?)で、この歴史的な時間がどのように経過するのかは、しっかりと見据えていくということが必要かと思います。
 そして、できること、しなければいけないこと、などなど、変わらぬ(変えたくない)モノをしっかりと持ち続けて、みなさん(自分自身も当然ながら含むのですが…)の暮らしを、しっかりと・・・、そんな思いで、この夏も楽しく過ごせればと思います。
 何かとちょー厳しい現状につき、いろんなお願いをいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。



☆8月のお出かけ企画!!

おでかけ企画8月は
21日(日)です。
行き先が未だ決定しておらずで、参加希望の方は、スタッフまでお問い合わせください。


☆ タイムケア事業が伊丹市でも始まります!!

 「タイムケア事業」という言葉はご存知でしょうか?。

 我々なども高い関心を示し続けてきた「障害児の放課後活動」を保障しましょうと、今年度、国のモデル事業として予算化され施行される事業です。

 事業主体は市町村(事業費は国1/2・県1/4・市1/4)で、民間に委託し、規制緩和の下、公民館や空き教室等を利用していこうといった内容です。

 こういった事業を国が予算化し行っていくということ自体には、我々も大いに期待していたことであった(これまでは多くの草の根的活動団体が、レスパイトと共に行っていたという経緯等があり)のですが、昨年来から、少しずつ明らかになる事業内容と毎度触れている新法(障害者自立支援法案)の絡みもあって、単なる個別給付抑制事業になるような危惧感すら抱くところです。

 ただ、社会資源は多いに越したことはない(と思います)ですし、それら(今後行われようとしている移動介護の事業化やあくまでも個別の給付としての移動介護など)をきっちりと選べるといった社会資源の在り方を地域で構築していくことが肝要かと思います。

 そのモデル事業である「タイムケア事業」を伊丹市が行うこととなり(県下では姫路市と伊丹市)、その委託先が、しぇあーど(とヘルプゆうさん…詳細は広報いたみ/7.15に掲載される予定です)となっています。

 その事業としての目的はともかく、実態として、個別給付が必要な方(支援度の高い方=行動障害や多動、医療的ケアが必要といわれる方々やや全面介助を要する方等)に果たして選ばれるサービスかというと疑問符を付けざるを得ないものとなっています。

 (参考⇒【伊丹市タイムケア事業実施における事業者視点による単価考察】)
しかし、こういった社会資源をひとつでも作れる機会ではないかということで、みなさんへのお知らせとさせていただきます。



☆ 今後の活動についてのお願い

 さて、毎回、おもしろくないお話しを掲載してしまうのですが、3月1日に出された通知(支援費サービス単価減額通知)により、多くの支援費制度居宅介護事業みなさん、特に単独(派遣のみ)事業のみの事業体は大変な状況だと思うのですが、私どもの法人も例外ではなく…、というか、支援費のみでなく、いろんな併用サービスをお届けしようとするが故の、支援費におんぶに抱っこの事業展開では、みるみる債務が増えるばかりという現状となっています。

 具体的には、4月度決算が約60万円の赤字、続いて5月度には約100万円の赤字となっています。

 派遣事業がその中心となっている法人で、負債を作るということを続けていくことはできず、いろんなところで修正を行わざるを得ません(おそらくこのペースだと9ヶ月程で元金=資本含めた資産が債務超過となります⇒そうなった時点ではさすがに法人維持はできない=倒産などといいますね…となるかと思います。国本個人は、おそらくその後も、せこせこと同様なことをやっいるのでしょうが…?、、悲観的…なんのこっちゃですが…)。

 そこで、6月からは、みなさんへの移動手段の確保ということで行っています「移送サービス」の料金を値上げさせていただいたりしたのですが、今年度下半期(10月〜)には、大きな事業改革(自分で書いてて、とっても嫌な言い方です、…国のよう…、すいません)を行わざるを得ず、そのひとつとして、単独活動(事業)として大きな持ち出しを行っている緊急一時保護者制度(以降「緊一」と記します)の日中利用の在り方を見直すことが必要だという結論に至っています。

 国の財政事情は下より、地方自治体の財政状況も同様で、多くの皆さんが真に必要な個別給付も受給できないといった状況(ここいらをきっちりと正していくことも当然必要です、特に我が市においては)の中、緊一制度は使い勝手の良い自由度の高い事業なのですが、我々のように支援度の高い方々をお預かりする際には、その報酬単価では採算が取れないといった現状があります。

 例えば5月度でみると、活動経費(全て人件費で事務費は含まず)における持ち出し率(活動=事業をおなうにあたって支出した金額における、法人が持ち出した金額の率=事業収入以外の金額=赤字額です)が、3割を超えるという実態で、10万円分のお仕事(活動=お預かり)をすると3万円の持ち出し、100万円分頑張ると30万円の…といった状況となっています。

 緊一の基準額(報酬単価)は、区分1の方で、4時間未満=2,100円、4時間〜8時間未満で4,210円、8時間以上で6,320円となっています。

 ですので、以前にも協力をお願いさせていただいた、3時間利用(上記で言う活動費が3000円>活動収入が2100円というバランスとなり)の際には、マイナス分の協力金をお願いするか、もしくは、4時間利用していただく(と、活動費が4000円<活動収入が4210円と若干の+収支となります)ことが必要ではないかという議論などを行っています。

 ということで、10月以降に、この制度(緊一)を停止するということにもいかず、収支バランスのとれる時間帯での利用、又は、マイナス分の協力金のお願いというカタチになるかと思います(おそらく、2時間、又は4時間の緊一制度利用以上は、自費サービスのご利用というカタチにせざるを得ないかと思います)。

 移送サービスについても、今後の事業化などに伴い、ご利用料金の変更などがあると思いますが、ご理解とご協力をお願いいたします(不明点は国本までお問い合わせくださいね)。



☆ 月お出かけ報告(神戸市立青少年科学館

 6月19日(日)に利用者さん7名(体調不良により2名欠席)と介助者9名でポートアイランドにある神戸市立青少年科学館にいきました。

 日常生活や身近な自然の仕組みや自分自身の身体のこと等、様々な科学を、解りやすい展示物やおもしろい機械操作など、遊びながら発見、体験しました。

 屋上には最新技術のリニアモーターカーの試乗もあり珍しい体験ができました。

 プラネタリウムでは、都会ではなかなか見れない綺麗な星空を満喫し、気持ちが癒
されたこととおもいます。

 初めてお出かけ担当として参加しまして、なかなか段取りがうまくいかず、至らない点等あり、やきもきさせたと思います。

 反省を踏まえ、次回以降は、もっとみなさんが有意義に楽しんでもらえるよう頑張ります。7月のお出かけは須麿水族園です。一緒にイルカショーを見て楽しみましょう。

゛ウバピー゛こと 姥谷 博幸



☆ いんふぉめーしょん

国の情勢などの情報です。
必要な方はご連絡ください。プリントアウトいたします。

☆ 和歌山県「障害者自立支援法案」に関しての意見書
http://www.pref.wakayama.lg.jp/news/shiryo.php?sid=3453
☆ 障害保健福祉関係主管課長会議資料(平成17年6月9日開催)
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/vAdmPBigcategory50/3C0FA6965302CB7B4925701F00089D6D?OpenDocument
☆ 第26回社会保障審議会障害者部会資料(平成17年6月10日開催)
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/vAdmPBigcategory10/1892CBF72A9D067C4925702000231A92?OpenDocument
☆ 日弁連「日弁連、「障害者自立支援法」の修正を求める要望書を発表」
http://homepage3.nifty.com/jea_tochigi/JD_page/Nichibenren.pdf
☆ 7/5集会で採択された緊急大行動のアピール文
http://www.normanet.ne.jp/~jadh/75appeal.html
☆ 第1回自立支援医療制度運営調査検討会資料(平成17年6月22日開催)の資料
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/0/D4C951ABAC319389492570290028B7EC?OpenDocument



☆ おすすめ講座・研修・集会など

こうのいけまつり

鴻池小学校で、7月29(金)〜30(土)の16時〜21時30分まで行われます。
ぜひ、みなさんお越しくださいね。

地域(みんな)で支え合うこれからの福祉inいたみ

日時場所: 7月24日(日) 13時〜
いたみホール(大ホール) 
「地域で支え合うこれからの福祉」
講師: 福祉ジャーナリスト 村田幸子
「介護保険制度と福祉全般の情勢」
講師: 厚生労働省企画官 伊原和人
主催: 「地域で支え合うこれからの福祉inいたみ」実行委員会
共催: 伊丹市

☆ 今月のオススメ本

過去にお知らせした本など含め、こうのいけスペースに関係書籍若干ありますので、お借しすることも可能です。ご希望の方はどーぞ。。

セクシュアリティの障害学書名:セクシュアリティの障害学
倉本智明(編)
発行:明石書店 2005年6月発行
価格:定価 2800円(税別)

<概要>
障害女性、介助、障害当事者運動、家族、専門教育など多角的な視点から「障害とセクシュアリティ」を論じた意欲作。障害者の性という窓を介して現代のセクシュアリティの一断面がみえてくる!



こうのいけスペース8月のお休みは

1日(月) 31日(水)



☆ 情報取得及び共有をすめために…
多くの方が情報を知らされずにいることを実感します。そんなんで、パソコンや携帯電話等でインターネット通信が可能な方は、国本アドレスkangaeyo@nike.eonet.ne.jp まで一度ご連絡(送信)いただければ、できる限りの旬の情報をお届けいたします。
☆ 地域生活を考えよーかいの年間利用登録料の納入をお願いします


編集後記

 何かといろいろと憂鬱な記事が多くて申し訳ありません。

 制度や法に翻弄されまくり(そっちのせいにしていますが、実は自らの力量の無さであると実感しています)、本来もっともっと行っていかなくてはならない、みなさんの暮らしの充実(お手伝い…というか、一緒にいろいろ楽しもう的な…、だとかトータルなアセスメントに希望=計画立案などなど…)なんですが。

 もう少し(どのくらいやねん?ですが)落ち着いたら、私も利用者みなさんやご家族・関係者みなさんといろんなコトをお話ししたり楽しんだりしたいと思います(と言うか、願います)。今後ともよろしくお願いいたします。


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